海 散骨 お盆

海に散骨したらお盆はどうするのか?

海に散骨した場合、お盆はどうしたらいいのでしょうか?
素朴な疑問として、考えたことはありませんか?

 

 

海に散骨してしまうと、特定のお墓がない状態になりますから、その後の供養ができないのではないか?と心配される方も多いでしょう。
こういう場合、一般的にはどうする場合が多いのか、について解説していきます。

 

海に散骨する場合でも、お盆などに備えて少しだけ遺灰を残しておく方も

海に散骨する場合でも、全ての遺骨をまくのではなく、少しだけ残して手元においておく、という方もかなりいらっしゃいます。
残しておくといっても、スプーン一杯程度ですので、最悪・自分で散骨することもできますし、最後は自分の棺に入れてもらうこともできます。

 

また、ペンダントに入れて身に付ける方もいらっしゃいます。

 

海に散骨した後、お盆はどうするのか

まず初めに、散骨後の供養をどうするかは遺族の自由です。

 

散骨をした場所によっては遺族が集まって、法要を行うことは難しいと思います。
その場合には、お盆を行わないという手もあります。

 

しかし、 何より大事なのは故人を偲ぶ気持ちです。ですから、一周忌をどうするかは、よく考えて決めましょう。

 

また、一般的には49日が最も早い法要です。

 

しかし、海洋散骨は49日が終わってから行う方やしばらく手元供養して数年後に実施する方も多いので、
法事を「いつ」しなければならないといった明確な決まりはありません。

 

ですから、法事を行いたい方は、従来の一周忌、三周期等を節目にして、故人を偲んで気持の整理をするのも良いでしょう。

 

海洋散骨の場合は年忌法要クルーズを行うのも良い

年忌法要クルーズというのは、お墓がない海洋散骨の法事を行う方法です。

 

「海洋散骨後はお墓参りができないのでは……」と思われがちですが、年忌法要クルーズでは散骨海域へ出向き、供養を捧げることができます。

 

お盆などの法要は故人様のお引き合わせによって親族が集まる貴重な機会にもなり、とても良い時間になるでしょう。

 

海洋散骨の知識 散骨の違法性

散骨に限らず、遺骨を自然会に散布し、自然に還す埋葬方法全般を「自然葬」と言います。

 

世界規模で考えると、割と普通に行われているこの自然葬ですが、日本では原則禁止されています。
これは、「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)という法律で、市区町村の許可した墓地以外に遺骨は埋葬できないことになっているからです。

 

ですから、仮に自分の土地であっても、行政の許可が下りない限り、その土地に自分で埋葬することはできません。
あまり知られていませんが、ここは注意が必要です。

 

ただし、例外として、散骨は黙認されているというのが現状です。

 

これは、散骨をする地域や実施については、法律で定められていないからです。

 

確かに、「墓地埋葬法」が昭和23年に施行されました。

 

しかしながら、この段階では散骨が一般的ではなかったため、埋葬と火葬についての定めはあっても、散骨については法的な拘束力がないのです。

 

そのため法的に違法と言い切ることができず、グレーゾーンになっているのが現状なのです。

 

海洋散骨の知識 自分で行うと死体遺棄に問われる可能性がある

とはいえ、散骨を自分で行う際、死体遺棄に問われる可能性があります。

 

というのも、散骨は遺骨を目視では何かわからないくらい、細かく砕く必要があります。
ここで、遺骨だとわかる状態で散骨すると死体遺棄罪に該当する可能性があるのです。

 

ちなみに、遺骨を砕く際、どの程度砕かなければならないかというと、具体的に法律では定められていません。
しかし、散骨業者の自主規制では直径2mm以下になっていますので、2mm以下をめどに粉末状にするのが無難でしょう。

 

この粉砕については、粉砕機をレンタルまたは購入して行う必要がありますので、かなりの資金が必要になります。

 

海洋散骨の知識 散骨可能な海域か確認する必要も

実際に海洋散骨する場合、散骨可能な海域かどうかを確認する必要もあります。
これは、墓埋法では定められていませんが、国の指導として以下の場所での散骨は避けるようにと定められています。

 

  • 水源地付近や生活用水として利用される河川、湖、沼など
  • 漁場、養殖場、防波堤など
  • 公園や住宅地
  • 観光地や観光ルート

 

例えば、水源地に近い海辺や、漁場や養殖場の近くでは散骨できません。
ですので、海洋散骨を行う際は、細心の注意が必要になるわけです。

 

海洋散骨は自分で行うより、業者に依頼するのが最適な選択

前途しましたが、散骨を「死体遺棄」だと警察が判断するケースもあり、仮に死体遺棄になった場合、逮捕されてしまいます。
そうならない為にも、海洋散骨は自分で行わずに、専門の業者に依頼する方が無難なのです。

 

仮に業者に依頼すると、ケースバイケースですが大体5万円〜30万円程度の費用が必要になります。
しかし、一般的な葬儀の費用と比べると、かなり低価格な印象です。

 

ですので、故人の遺志に沿った埋葬を実現しやすいと言えるわけです。