海への散骨の手続きはどうする?【葬儀のギモン】
大切がご家族が最後に海への散骨を願ったら、あなたはどうしますか?
例え生前から願われていたとしても、いざその時、冷静に動けるでしょうか?
一般に、海への散骨というのはあまり行えないご供養方法ですので、手続き面で困ることが多いでしょう。
そこで、当記事では海への散骨の手続きを解説しようと思います。
海への散骨に必要な手続きとは
まず、日本では散骨に関する規制や法律はありません。
ですが、総務省より「節度をもって葬祭のひとつとして行われる限りは違法にならない」とされており、散骨に必要な手続きというのは基本的に必要ありません。
しかしながら、個人で散骨を行うのは難しいため、業者に依頼するのが一般的です。
その際、火葬許可証(埋葬許可証)の提示を求められる場合がありますので、事前に確認をしておきましょう。
火葬許可証(埋葬許可証)は、一般的には骨壺が収められている桐箱に保管されています。
しかし、万が一紛失してしまった際は市区町村の役所にて再発行できます。
ですから、散骨を望まれるご家族が亡くなった際には、まずは通常通りの流れで火葬までを行い、その後、散骨業者に依頼するという形になるでしょう。
ただし、海への散骨を行う際、事前に粉骨(ご遺骨をパウダー状に砕く)処置を行わなければなりません。
もちろん、この粉骨も業者に依頼できますが、事前に処置が必要なため、予め業者に確認しておく方が安心でしょう。
遺骨を海に散骨する際の料金の相場
故人様のご遺骨を粉状にして、海に散骨することは、「海洋散骨」と言うご供養方法となります。
この海洋散骨は、大別すると「参加型散骨」と「代行散骨」の2つに分けることができ、それぞれ料金が異なります。
参加型散骨
参加型散骨は、ご遺族も船に同乗し、ご遺族の手でご遺骨を海に流して供養する散骨方法のことです。
この参加型散骨には、ご遺族1組だけが乗船する場合と、複数のご家族が同時に乗船する場合があります。
参加型散骨の料金相場
参加型散骨の場合、ご遺族1組だけが乗船する場合と、複数の組が同時に乗船する場合とでは料金が異なります。
ご遺族1組だけが乗船する場合、料金はおおよそ20万円〜30万円程度が相場です。
しかし、複数の組が同時に乗船すると、乗船した組が多ければ多いほど、料金が安くなる傾向があります。
代行散骨に掛かる料金
海洋散骨専門の業者に遺骨を預け、その業者に海に散骨を依頼するのは代行散骨です。
この代行散骨の場合、参加型散骨と比較して、散骨に掛かる費用を削減できるという観点から、費用も5万円程度で請け負う業者がほとんどとなります。
海洋散骨は自分で行うより、業者に依頼するのが最適な選択
前途しましたが、散骨を「死体遺棄」だと警察が判断するケースもあり、仮に死体遺棄になった場合、逮捕されてしまいます。
そうならない為にも、海洋散骨は自分で行わずに、専門の業者に依頼する方が無難なのです。
仮に業者に依頼すると、ケースバイケースですが大体5万円〜30万円程度の費用が必要になります。
しかし、一般的な葬儀の費用と比べると、かなり低価格な印象です。
ですので、故人の遺志に沿った埋葬を実現しやすいと言えるわけです。