散骨で環境汚染が起こる?
最近、お墓の無い家庭が増えるにつれ、注目されているのが、「海洋散骨」や「樹木葬」を初めとした「散骨」という埋葬方法。
確かに、お墓のない家庭でも故人を弔うことができる方法なのですが、環境汚染の心配はないのでしょうか?
この記事では、「散骨は環境汚染を引き起こさないのか?」について調べてみました。
散骨は環境汚染を起こさないのか?
結論から申し上げますと、散骨が環境汚染の原因になることは、基本的にはありません。
というのも、環境汚染にならないように、ちちんとルールが定められており、それを順守している限り、環境汚染は起こらないのです。
特に、海洋散骨の場合、砕いた粉骨を海に流すと、当然ですが、広範囲に広がりますよね?
それを想定して、海に散骨できる場所というのは、以下のような制限が掛けられています。
- 水源地付近や生活用水として利用される河川、湖、沼など
- 漁場、養殖場、防波堤など
- 公園や住宅地
- 観光地や観光ルート
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海洋散骨する場合、散骨可能な海域かどうかを確認する必要もあります。
また、樹木葬に関しては、一般の山や林に勝手に散骨することはできません。
散骨する際は、その山の所有者の許可が必ず必要になるのです。
また、山に散骨することで、農作物の成長に影響が出る、散骨を行った土地ということで、価格が落ちる可能性がある、このようなリスクが考えられます。
だからこそ、山に散骨するというのは、現実的には難しいので、山への散骨と似ている「樹木葬」を選ぶ方が大半なのです。
自分で散骨を行うと死体遺棄に問われる可能性がある
とはいえ、散骨を自分で行う際、死体遺棄に問われる可能性があります。
というのも、散骨は遺骨を目視では何かわからないくらい、細かく砕く必要があります。
ここで、遺骨だとわかる状態で散骨すると死体遺棄罪に該当する可能性があるのです。
ちなみに、遺骨を砕く際、どの程度砕かなければならないかというと、具体的に法律では定められていません。
しかし、散骨業者の自主規制では直径2mm以下になっていますので、2mm以下をめどに粉末状にするのが無難でしょう。
散骨は業者に依頼するのが環境汚染を起こさないし安全
前途しましたが、散骨を「死体遺棄」だと警察が判断するケースもあり、仮に死体遺棄になった場合、逮捕されてしまいます。
そうならない為にも、海洋散骨は自分で行わずに、専門の業者に依頼する方が無難なのです。
仮に業者に依頼すると、ケースバイケースですが大体5万円〜30万円程度の費用が必要になります。
しかし、一般的な葬儀の費用と比べると、かなり低価格な印象です。
ですので、故人の遺志に沿った埋葬を実現しやすいと言えるわけです。