散骨と環境汚染とは?
散骨とは火葬によって得られた遺骨を、海や山など自然の中に散布することを指しています。
海に散布するのが海洋、そのほかにも山林、神社仏閣など様々です。
それぞれの方法で異なる手続きや費用がかかることがありますので、詳細は葬儀社や業者などに相談することをお勧めします。
故人の遺志で選択されるケースが極めて多く、近年は増加傾向にあります。
最近では墓地の高騰や人々の環境意識の高まりなどから、注目されるようになってきました。
しかし環境汚染が引き起こされる可能性があるため、行う際には注意が必要です。
散骨により生じる環境汚染のリスクは、主に以下のようなものが考えられます。
まず場所が適切でない場合、遺骨が公共の場で舞い上がり、周囲の環境に影響を及ぼすことがあります。
例えば風向きによっては、遺骨が近隣住民の住宅に飛散し、不快感や健康被害を引き起こす可能性があります。
使用される粉砕機械から発生する騒音や振動、そして散骨により生じる微粒子の放出なども環境に影響を与える可能性が考えられます。
これにより周囲の住民の健康や生活環境に悪影響を及ぼすことが考えられるでしょう。
さらに使用される粉砕機械のメンテナンスや廃棄に伴う廃棄物の処理なども、環境に与える影響が懸念されます。
使用される機械や器具の不適切な廃棄によって土壌や水源に有害な物質が流入し、環境汚染を引き起こすことがあります。
環境汚染のリスクを最小限に抑えるためには、以下のような対策が必要です。
まず行う場所を選ぶ際には、周囲の環境に配慮し、公共の場や風向きが考慮された場所で行うことが重要です。
粉砕機械の使用に際しては、騒音や振動の発生を抑えるための対策が必要です。
具体的には周囲の住民への事前の周知や、粉砕機械の設置場所や使用時間の制限、防振マットの使用などが挙げられます。
終わった後は微粒子の放出を抑えるために風上にマットやシートを敷く、散骨の時間帯を調整する、散骨後に周囲を水で濡らすなどの対策が必要です。
さらに使用される粉砕機械のメンテナンスや廃棄に関しては、適切な手順に従って行うことが大切です。
メンテナンス時には粉砕機械内部に残留した骨粉や粉塵の除去、機械部品の適切な洗浄、オイルや燃料の漏れなどの点検が必要です。
廃棄に際しては地域の廃棄物処理のルールに従い、適切な方法で廃棄することが求められます。
以上のように環境汚染が引き起こされる可能性はあるものの、適切な対策を講じることによって、リスクを最小限に抑えることができます。
周囲の環境や住民の健康に十分な配慮をし、適切な手順を踏んで行うことが求められます。